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2022.10.26

不動産の売却価格を決める方法とは?失敗しないためのポイントを解説

不動産の売却価格を決める方法

不動産を売却する際の売り出し価格は、売主が自由に決めていいということをご存知ですか?

特に初めて不動産売却に臨む方は「不動産会社から提示された査定額で売り出される」と認識している場合もあるかもしれませんが、最終的に売り出し価格を決めるのは売主です。

とはいえ、売り出し価格の決め方には、ある程度の定石と失敗しないためのポイントがあります。

そこで今回は、売り出し価格の決め方を不動産売却ビギナーの方にも伝わるようにご案内します。不動産価格にまつわる用語の説明失敗しないためのポイントも紹介するので、お役立ていただけたら幸いです。

「売り出し価格」とは?査定額や成約価格との違い

一言で「不動産価格」といっても、売却活動の段階や視点によってさまざまな用語が存在します。まずは、その意味を理解するところから始めましょう。

相場

不動産価格の相場とは、販売した際に実際に売れるであろう妥当な金額のことです。周辺の類似物件の取引価格を調査することでおおよその金額を把握することができます。

査定価格

査定を依頼した不動産会社から提示される3カ月以内に売れることを想定した金額です。売り出し価格を決める時の指標になるもので、不動産会社によって、金額に差が出るケースがあります。

売却希望価格

売却希望価格とは、売主が希望する不動産の売却価格です。必ずしも希望する金額で売れるわけではないので、売却希望価格と売り出し価格は異なります。

売却可能価格(最低売却価格)

売却可能価格は、売主が設定する「この価格であれば売却してもいい」という最低金額です。特に一戸建ての物件では、値引き交渉が行われることが一般的なので、ローンの残債などを踏まえてあらかじめ決めておきましょう。

売り出し価格

売り出し価格とは、実際に売却活動を始める時に公表する価格のことです。チラシやインターネットのポータルサイトなどに記載されます。

購入希望価格

購入希望価格は、不動産を購入する前の段階で購入希望者が売主に対して意思表示を行う「買付証明書」という書類に記載される金額です。売り出し価格が書かれている場合は金額に納得している状態で、売り出し価格よりも低い金額が書かれている場合は、値下げ交渉をされているということになります。

成約価格(売却価格)

成約価格は、最終的に売却が決まった金額のことで、売買契約書に記載されるものです。

適正な売り出し価格とは?

不動産取引は、相場からかけ離れた価格で行われることはほとんどありません。基本的には、相場に見合った価格で売買が行われます。

そのため、適正な売り出し価格に設定しないと「購入希望者が現れず、いつまでも売れ残っている…」「想定以上に安い価格まで値引きされてしまった…」と後悔してしまうケースも。希望価格・スケジュールで売却を進めるためにも、売り出し価格の設定は肝心なのです。

それでは、適正な売り出し価格はどうやって決めるのでしょうか?

売り出し価格を決める流れについては後ほど詳しく解説しますが、基本的には不動産会社から提示された査定額をベースに売り出し価格を決めます。この査定額は、不動産会社が経験や知識、マーケティングをもとに「3カ月以内で売れるであろう」と予想した金額です。

なぜ3カ月かと言いますと、売却活動を始めてから成約に至るまでに要する一般的な期間が3カ月だからです。そのため「いつまでに売却を完了したいか」という希望スケジュールによっても売り出し価格は変動します。

3カ月以内に急いで売りたい場合

住み替えやまとまったお金が必要な場合など、一般的な期間よりも早く売却を完了したいケースには、相場よりも安い金額で売り出すことが効果的です。

スケジュールに余裕がある時には、値段交渉を考慮した上で、査定額よりも若干高めの金額を設定しますが、短期間で売りたい場合は最初から相場よりも1割程度下げた価格で売り出しましょう。不動産を購入したいと考えている人は、常に情報収集をしています。希望に合った不動産が相場よりも安く登場すれば、関心を持ってくれるはずです。

また、もっと確実に売却したい場合は、不動産会社の買取サービスを利用する方法もあります。買取とは、不動産会社が売主と買主を仲介するのではなく、不動産会社が売主から不動産を直接買い取る方法です。仲介手数料がかからず、現金化までのスピードが早いため、できるだけ早く不動産を手放したいという方におすすめです。ただし、買取価格は仲介と比較すると安くなる傾向があるので注意が必要です。

売却期間に余裕がある場合

売却期限を急いでいない場合は、売却希望価格で購入してくれる希望者があらわれるのを待つことが可能です。

ただし、売却活動の期間が長引くほど「売れ残っている物件」として認識され、売り出し価格と成約価格の乖離が大きくなる傾向があるのも事実です。

あまりに相場とかけ離れた金額を設定しても売れることはほとんどないので、不動産会社の査定額やアドバイスをもとに段階的な値下げなどを行い、戦略的に売却活動を進めましょう。

不動産の売り出し価格を決める流れ・手順

続いて、不動産の売り出し価格を決める具体的な流れをご案内します。工程は大きく分けて次の4つです。

  1. 不動産の相場を調査する
  2. 住宅ローンの残債を把握する
  3. 不動産会社に査定を依頼する
  4. 査定額をもとに売り出し価格を決定する

ここからは、各工程について解説します。

①不動産の相場を調査する

価格査定を受ける前に、不動産の相場を調査しましょう。査定を受けるときにある程度の相場を把握していないと、不動産会社の査定の信頼性を見極めることができず、後から疑問が湧いてくる可能性もあります。

自ら主導権を握って納得しながら進めるためには、物件のおおよその相場を把握しておくことが重要です。

不動産の相場を調べる方法は、①不動産のポータルサイトを調べる ②折り込みチラシを確認する ③不動産総合サイト「レインズ・マーケット・インフォメーション」で売却額を調べる という3つが代表的です。

いずれも売却したい不動産と条件が類似している物件を参考にしましょう。

詳しくは、「不動産売却は相場調査が大切!押さえておきたい相場の調べ方」でも紹介しているので、合わせて参考にしてください。

②住宅ローンの残債を把握する

売り出し価格を設定する時には、住宅ローンの残債を正しく把握しておきましょう。住宅ローンが残っている物件を売却する場合、売却額によって残債を一括返済する必要があります。

そのため、住宅ローンの残債額が売却価格を上回らないように、売り出し価格を決めることが大切です。

ただし、査定価格が住宅ローンの残債を上回るケースもあります。そうしたオーバーローンの場合には、不動産会社によく相談し、できるだけ残債に近づけるように売却活動に臨みましょう。

③不動産会社に査定を依頼する

①②のステップで売却額の目処がたったら、不動産会社に査定を依頼しましょう。

価格査定には、データを元に概算する机上査定と、実際に物件を調査して価格を割り出す訪問査定の2種類があります。まずは、複数の不動産会社による机上査定でざっくりとした見積もりを、続く訪問査定でより正確な査定額を確認するのです。

不動産のプロフェッショナルから提案される査定額とその根拠をしっかりと確認しましょう。

④査定額をもとに売り出し価格を決定する

不動産会社から提案された査定額をもとに、売り出し価格を決定します。多くの場合、購入希望者から値引き交渉が行われるため、査定額にやや上乗せした金額に設定するのが一般的です。

あらかじめ不動産会社の担当者と、いくらまで値下げできるか(=最低売却価格)を決めておくと、売却活動を進めやすくなります。

売り出し価格の決定時に押さえておきたいポイント

売り出し価格を決める時には、押さえておきたいポイントがあります。次の3つのポイントを押さえて、納得のいく不動産売却を実現しましょう。

複数の会社に査定を依頼する

同じ物件を査定してもらった場合でも不動産会社から提案される査定額は一律ではありません。それは、不動産会社によって得意・不得意があったり、重視しているポイントが違ったりするためです。

そのため、最初から1社に絞って査定を依頼するのではなく、机上査定で返信があった不動産会社の中から3社前後に訪問査定を依頼し、信頼できると感じた会社をパートナーに選びましょう。

この時、「一番高い査定額を提示してくれたから」という理由だけで契約を結んでしますと、いつまでも売却が進まず後悔することになります。自身で調べた査定額と比較して、なぜ高い/安いかという根拠を丁寧にわかりやすく説明してくれる不動産会社を選びましょう。

いつまでに売りたいかを決めた上で値段を設定する

繰り返しになりますが、不動産会社から提案される査定額は「3カ月以内に売れることを想定した金額」です。

売却を急いでいるか、スケジュールに余裕があるかによって、金額設定や売り出し方は変わりますので、あらかじめ売却期限を決めた上で、売り出し価格を検討しましょう。

最低売却価格を決めておく

上記でも触れた通り、不動産取引では購入希望者から値引き交渉を持ちかけられることも少なくありません。そうした時にあわてて考えるのではなく、住宅ローン残債や住み替えの場合の頭金などを考慮した上で、最低売却価格を決めておきましょう。

不動産会社の担当者と「●カ月たっても購入希望者が現れなければ■%値引きする」「△△△円までだったら値引きOK」と売却戦略をたてておくことで、取引をスムーズに進めることができます。

不動産売却・買取のご相談は協和住建へ

いかがでしたか?

今回は、不動産の売り出し価格を決める方法について詳しく解説しました。

納得のいく金額で売却を行うためには、事前の準備と信頼できるパートナー選びが肝心です。

私たち協和住建では、創業から20年以上にわたって新潟県の不動産を取り扱ってまいりました。お客様との距離が近い地域密着型の会社だからこそ、不動産売買に関するサポートも柔軟に行っています。弊社が持つノウハウを生かし、お客様一人ひとりのご要望に合わせて最良の提案をさせていただきます。

不動産の売却・買取を考えている方は、お電話やお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

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