2026.09.24
アパートを修繕せずに売却できる?大規模修繕前に買取相談するメリット
アパートの劣化を直したり、設備を新しくしたりする際には、修繕工事を行います。アパートの売却を考えた時に、事前に修繕すべきかどうかはオーナーにとって重要な判断です。築年数が経過した物件は、外壁塗装や屋上防水、室内設備の更新など、メンテナンスが必要な箇所が増えていきます。しかし、売却前に数百万円単位のお金をかけて工事をしたとしても、それが売却価格に直接反映されるとは限りません。
この記事では、不動産市場の売買事情や、費用対効果の視点から、修繕を行わずに現在の状態のままアパートを売却するメリットを解説します。
アパート売却前に修繕工事はするべき?
アパートを手放す際、「少しでも見栄えを良くして高く売りたい」と考えるのは自然なことです。しかし、投資用アパートの取引は、一般のマイホーム売買とは考え方が異なります。
売却前に大規模修繕が必須とは限らない
売却前に大規模修繕をする必要がない場合もあります。修繕に多額の費用をかけても、その分だけ売却価格が上がるとは限らないためです。
投資用アパートでは、建物の見た目だけでなく、家賃収入や入居率、立地、築年数、建物の状態、今後必要となる修繕費などを総合的に見て購入が検討されます。そのため、築年数が古く外観や設備に劣化があっても、それだけを理由に売却できないわけではありません。
アパートを修繕せずに現状のまま売却する4つのメリット
修繕を行わず、現在の状態のままアパートを売却することには、費用や手間の面で大きなメリットがあります。ここでは具体的な4つの利点について解説します。
1. 高額な資金(修繕費)の持ち出しを防げる
アパートの修繕には多額の費用が必要です。資金が必要になることはもちろん、修繕費をかけたぶんだけ売却額が上がらなければ、実質的な収支がマイナスになる恐れもあります。修繕せずにそのまま売却できれば、手元の資金を減らさずに済みます。
2. 工事期間を省き、早期の売却活動が可能になる
大規模な修繕工事を実施する場合、業者の選定から見積もり、施工、そして完了検査までに数カ月の期間を要します。「なるべく早く物件を手放したい」という場合は、現状のまま売却活動をスタートさせることで、より早く現金化しやすくなります。
3. 買取では契約不適合責任を免責・限定できる場合がある
物件をそのままの状態で手放す際、不動産会社による「買取」を選択することもできます。買取の場合、売主の「契約不適合責任」が免責される場合が多いです。
不動産会社は、買い取った物件を再度販売・運用することを前提としています。そのため、引き渡し後に雨漏りや設備の故障といった不具合が発覚したとしても、自社の責任と負担において修理することが可能です。「遠方に住んでいて物件の現状を正確に把握できていない」「相続した築古アパートで、修繕履歴が全く分からない」といった事情を抱えている場合、免責特約があれば、後から損害賠償や修繕費を請求される不安を払拭できます。
4. 買主(投資家や買取業者)が自由にリノベーションできる
売主側が良かれと思って実施した修繕が、必ずしも買主のニーズに合致するとは限りません。
「どのようなデザインの部屋にすれば周辺地域のターゲット層に刺さるか」「どの設備を優先して更新すべきか」といった戦略は、投資家ごとに異なります。「リフォーム済みで価格が上がっている物件」よりも、「購入価格を抑え、その後の運用方針に合わせて自分で修繕したい」と考える買主もいます。そのため、修繕したからといって買主がつきやすくなるとは限りません。
アパートを修繕せずに売却する際の注意点とリスク
修繕工事は必ずしも行うべきものではありませんが、修繕せずに売却する際に全くリスクがないわけではありません。一般の個人投資家に向けて売却する場合、いくつかの注意点があることを理解しておきましょう。
「仲介」での売却は、買い手の融資がつきにくくなる恐れがある
不動産会社に間に入ってもらい、広く一般市場から買主を探す「仲介」で売却する場合、物件の状態によっては売却に苦戦する可能性があります。
アパートを購入する個人の多くは、金融機関からの融資(ローン)を利用します。しかし、購入直後に大規模な修繕が必要となるような物件に対しては、金融機関が担保評価を低く見積もる可能性があります。その結果、買主の希望する融資を得られず、購入を断念するかもしれません。融資がつきにくい物件は、売却期間が長期化するリスクを抱えています。物件の劣化が激しい場合は、最低限の修繕工事を行ってから売却を進めるほうが良いケースもあるのです。
見えない不具合に対する「契約不適合責任」のトラブル
修繕せずに現状のままで引き渡す場合、法的な責任範囲にも注意する必要があります。
2020年の民法改正により、従来の「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へと名称と内容が変更されました。これは、引き渡した目的物が、種類、品質、数量に関して契約内容と適合しない場合、売主が買主に対して責任を負うという制度です。
例えば、契約書に記載のない雨漏りやシロアリ被害、建物の骨組み部分の腐食などが引き渡し後に発覚した場合、買主から修繕費の負担や代金減額請求、最悪の場合は契約解除を求められる可能性があります。老朽化したアパートを修繕せずに売る場合、見えない不具合が潜んでいる確率が高いため、この契約不適合責任をめぐるトラブルへの対策が必要です。
ただし、買取の場合は「契約不適合責任」が免責されることが多いです。契約時に買主と売主のどちらが責任を負うのか、必ず確認しましょう。
修繕費に悩んだら、「買取を行う不動産会社」への相談がおすすめ
「融資がつきにくい」「契約不適合責任が怖い」といった仲介売却の注意点を踏まえ、おすすめしたいのが不動産会社への買取相談です。
現状のまま(修繕不要)で買取する不動産会社
不動産会社の中には、アパートの仲介だけでなく、自社で直接不動産を買い取っている会社もあります。買取の場合、一般の個人投資家とは異なる基準で物件を評価するのが特徴です。
買取を行う不動産会社は、買い取った物件をリノベーションして再販や自社運用を行うことで利益を出します。そのため、雨漏り、外壁の劣化、さらには長期の空室や家賃滞納者がいるといった、いわゆる「訳あり」の状態であっても、それを前提とした事業計画を立てることができます。
買取ならではのメリット
仲介の場合は、売却に数カ月〜1年以上かかる場合があります。一方で、買取であれば一般的に最短数日〜1カ月以内で売却が完了します。不動産会社が直接の買主となるため、仲介手数料が発生しません。さらに、買主が宅地建物取引業者(不動産のプロ)である場合、特約を設けることで売主の契約不適合責任を「免責」とする契約条件が一般的である点も大きなメリットです。これにより、売却後に予期せぬ不具合が発覚しても、売主が後から損害賠償を請求される不安が解消されます。
ただし、一般的に買取は、仲介と比べて売却額が低くなることが多いです。
仲介と買取はそれぞれメリット・デメリットがあります。スピードを重視するか、より高く売ることを重視するか、目的に合わせた売却方法を検討しましょう。
アパート買取のよくあるご質問について、詳しくは「アパート売却の疑問を解消!よくある質問と相談ケース」もご覧ください。
適切なアパート売却に向けた、査定のポイント
買取業者に相談し、適切な査定額を提示してもらうためには、売主側からの正確な情報提供が不可欠です。ここでは、精度の高い査定を受けるためのポイントを解説します。
修繕履歴や物件の現状(空室・滞納など)を正確に伝える
査定時に、少しでも高く売りたいからと物件の不具合や入居状況などの情報を隠すことは避けましょう。
過去に実施した修繕履歴(いつ、どこを、いくらで直したか)の記録がある場合は、詳細な資料を提出しましょう。これにより、建物の維持管理状態を詳しく提示できるため、評価の向上につながる可能性があります。
また、現在進行形の雨漏り、シロアリ被害の兆候、空室の長期化、入居者の家賃滞納トラブルなど、マイナス要因となる情報も隠さず伝えるべきです。プロの買取業者はこれらのリスクを織り込んだ上で適正な価格を算出します。万が一、不具合を隠して後から発覚した場合、免責特約があっても責任を問われ、損害賠償などに発展するリスクがあります。マイナスな情報も正直に伝えることが、スムーズな売買契約への近道です。
アパート買取の流れについて、詳しくは「アパートを売却する流れは?買取の流れや事前準備、売却タイミングを解説」もご覧ください。
まとめ|修繕費をかける前に、まずはアパートの査定と買取相談を
築古アパートの売却において、事前に高額な修繕費をかける必要性は高くありません。査定価格に反映されず持ち出しになったり、工事に伴い売却スケジュールが後ろ倒しになったりするリスクがあるからです。
修繕工事の見積もりを取る前に、まずは「現状のままでいくらで売れるか」の査定価格を把握しましょう。客観的なデータがあることで、「修繕して売るか、そのまま手放すか」の判断がしやすくなります。
協和住建は、創業20年以上の豊富な実績と、新潟市を中心とした地域密着のノウハウを活かし、お客様の大切な不動産を買取いたします。お客様一人ひとりに合わせた最良のご提案をさせていただきますので、お電話やフォームからぜひお気軽にご相談ください。新潟市にお住まいの方はもちろん、県外の方で「新潟の不動産を売りたい」という場合もぜひご連絡ください。
協和住建のアパート買取について、詳細は「アパート買取のページ」をご覧ください。
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